不登校の子どもがオンラインフリースクールで学び直すための手順をわかりやすく解説

「どこから始めればいいのか分からない」「続けられるか不安」。そんな時は、できることから静かに始めて、様子を見ながら進めましょう。お子さまが楽に参加できること、嫌なことを溜め込まないことを土台に、家庭・在籍校・支援者で無理のない流れを作っていくのがポイントです。

まずはオンラインフリースクールを体験してみましょう

最初の一歩は体験参加です。いきなり入会を決める必要はありません。
体験前に、次の3つだけ家族で合意しておくと、お子さまが楽に臨めます。

  • 何を確かめたいかを二つに絞る(例:数学のつまずきが解消できそうか/安心して話せる雰囲気か)
  • 参加の形(カメラオフ、見学中心、音声のみなど)
  • 終わり方(しんどくなったら途中退出してよい、感想は一言で十分)

体験当日の見どころ

  • 入室のしやすさ:入退室の流れが分かりやすいか
  • 説明のテンポ:導入→演習→振り返りがお子さまのペースに合っているか
  • 質問のしやすさ:チャットや個別の声かけなど、質問しやすい雰囲気か
  • 終了時の案内:次回の提案が具体的か(教科・時間帯・準備物)

体験後24時間以内に家族でさっと振り返り、「続けたいか」「疲れ具合はどうか」「次に試したいことは何か」を一言ずつ共有します。ここで無理はしません。できることから進めましょう。

体験後〜入会判断まで

  • 家庭での合意:お子さまの感触を最優先に、参加頻度や関わり方を簡単に決める
  • 事業者との面談:配慮事項(顔出し・人前発言の回数・得意不得意)を先に伝える
  • 在籍校への相談を検討:学習記録の形式や連絡の分担をどうするか、方針だけすり合わせる

入会は「合う部分がある」と感じられたらで十分です。不安が残る場合は、再度質問をするなど、段階を踏みます。

入会手続きのながれ(WIALISの例)

  1. 個別面談(目標・配慮事項・参加形態の確認)
  2. 申込と初期設定(連絡方法、入退室ルール、教材の選定)
  3. オリエンテーション(教室の使い方、困った時の連絡先)
  4. 2日間の体験入学を経て、入会/初登校(入会日は毎月1日・15日)

この段階で「やらないこと」も決めておくと、嫌なことを溜め込まずに済みます。

入会後の最初の1か月(続けやすい形を整える)

  • 参加の形を選べるようにする(カメラオフ、見学、音声のみなど。負担が低い形を優先)
  • 学習と交流の時間を分ける(疲れた日は学習だけ/交流だけでも大丈夫)
  • 成功の基準を低めに置く(入室できた、1問解けた、質問できたを合格とする)
  • 週1回の短い面談で、できたことを言葉にして次の一歩を一つだけ決める
  • 保護者連絡は要点のみ受け取る(入退室の連絡、週次の要点、困りごとが出た時の連絡)

「今日はここまでで大丈夫」という終わり方を、毎回はっきりさせるのが継続のコツです。

記録と可視化(在籍校への相談も見据えて)

  • 日々のログ:学習時間、扱った単元、提出物やスクリーンショット
  • 週次の要点:今週できたこと/来週やること/気づき(各1行で十分)
  • 面談メモ:理解・つまずき・次の一歩を簡潔に
  • 月次まとめ:時間数・単元・成果物・所見を1枚に整え、保護者から在籍校へ提出する運用を基本にする

形式がそろっているほど、学校との相談は進めやすくなります。負担が大きければ、記録作成は事業者の様式に合わせて省力化しましょう。

出席扱いを目指すときの基本

  • 目的と対象範囲を学校と共有(どの教科・単元を、どの程度扱うか)
  • 学習の妥当性を示す(指導計画との対応、使用教材、小テストや提出物)
  • 記録の継続(学習時間・到達度・提出物・面談メモを定型で)
  • 定期的にまとめを提出し、必要に応じて見直し面談

最初は単元や期間を限定して運用し、実績を見ながら少しずつ広げると合意が得られやすいです。

困った時の対処(よくある例)

  • 疲れて参加が途切れる:回数や時間を減らし、終了の達成感を優先
  • 難しすぎて固まる:前学年の確認タスクから再開し、成功体験を先につくる
  • コミュニティで消耗する:学習と交流の時間帯を分け、交流は見学中心でも良い
  • 親の負担が重い:連絡や記録は事業者の様式に合わせ、要点だけ把握する

まとめ

学び直しは、できることから始め、様子を見ながら進めていけば十分です。オンラインフリースクールなら、参加の形を柔軟に選べ、学習ログや面談メモで進捗を可視化しやすいのが強みです。お子さまが楽に参加できる環境を整え、嫌だった出来事は溜め込まず、次回は避ける工夫を一緒に考えましょう。家庭だけで抱え込まず、在籍校や支援者と役割を分けながら、一歩ずつ積み重ねていけば大丈夫です。

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